イス取りゲーム
「それを本物だと勘違いして
驚いた感じ?!
ウケる〜(爆笑)」
「マジかよ。
予想通りすぎて笑えるわ!」
鈴香は笑いすぎてお腹がいたいのか
お腹をおさえながら爆笑していた。
「千尋、ちょっとおいで。」
美咲に手招きされついて行くと
水谷さんの席に着いた。
あ、もしかしてサーカスするの?!
やったやった!
私もできるんだ!
「幸ちゃーん?
またまた来てあげたよ〜。」
水谷さんは私たちの存在に気付き
俯いていた顔を上げた。
でもその視線の先には
私でもなく美咲でもなかった。
どこか遠くを眺めていた。
「あんた。
人の話聞くときは目を見て聞くって
小学校で習わなかった〜?」
すると美咲は突然
水谷さんの髪の毛を掴んだ。
「ひぎっ!」
「なにそれ?
ブタ語でも話してんの?
ちゃんと人間の言葉で
話してよね〜(笑)」