イス取りゲーム





「私のこと馴れ馴れしく
美咲ちゃんなんて呼ばないで?」


「でも!
私達幼なじみでしょ?」


「ちょっとちょっと〜(笑)
美咲ってこんな奴と
幼なじみなの?!」


梨華がはやしたてるように言うと


美咲が顔をしかめた。


「勝手にこいつが言ってるだけ。
あ、千尋にも言わなきゃ。
これからは私達のサーカスに
参加してくれるのは〜!
なんと!こいつでーす!」


イェーイと良い拍手をする美咲と梨華。


「水谷は?」


「んー。
あのデブはブタ語しか喋らないし
反応も同じだしおもんないし〜。
もう飽きちゃったからいらなーい。」


美咲の言葉を聞いた途端に


北山が怯えるような顔になった。


「ちょ……美咲ちゃん。
次のイジメの標的は私ってこと……?」


「だーかーら。
美咲ちゃんって言うのヤメロ。」


美咲は不機嫌な顔と


ドスのきいた声で話して


北山のみぞおちを蹴った。


「うっ!
……ゲホッゲホゲホ!」


咳き込む北山を見て


爆笑する美咲。


梨華は体育館裏に人が来ないかを


確認するために私達とは少し


離れた場所にいる。




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