イス取りゲーム
梨華の言葉が
心にズシンととのしかかった。
「梨華ってば、急にどうしたの?
なになに?
ドッキリ…とか?」
わざと場に合わない笑顔と
明るい声で問いかけた。
そうでもしないと梨華の言葉を
鵜呑みにしそうだったから………。
「はぁ……。
ホントに救いようのないバカ。」
「え……。」
「………。」
無言の梨華は怖い。
何を考えているか分からない。
「どう?!
今の演技!」
「え…?」
「え…?じゃなくて。
どうよ、さっきの迫真の演技。
けっこうビビってたでしょ。」
「ドッキリだったの?!」
「まぁドッキリって言うより
私の演技力を確かめただけかな。」
な、なんだ………。
良かった…。