きみと恋の話をしよう
こういう時って、どうやって励ませばいいんだろう。

いや、きっと下手なことを言っても駄目だ。
きちんと本音でしゃべらなきゃ。


「私はこういうジャンルの小説って読んだことがないんです。一般書の小説は割と読むんですけど」


「普通はそうだろうな。読書してますってヤツはさ」


「読みたいって気持ちはあるんです。でも、まだ恋愛自体が初心者なもので、憧れるとかあまりなくて。でも、ほら可愛い表紙とか、引き強めなタイトルとか、気になるなぁって」


「フォローならよせ」


ええと、我が校の王子様が、イメージ総崩れレベルで凹んでおります。

ついに、椅子に座って頭抱えちゃったからね、この人。


「俺、姉貴が三人いるんだ」


「三人!にぎやかですね!」


話題が少し転換したので、過剰に反応して見る。
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