きみと恋の話をしよう
え?なんだろ、この感覚。

痛いような、絞られるような。

すると、目の前のドアがするりと開いた。


「深山さん、お待たせ。もういいよ。……ってどうしたの?お腹痛い?」


胸が痛かったはずなのに、なぜか私が押さえていたのはお腹だった。
ちょうどいいから、ごまかす。


「えっと、お腹は……空きました」


「朝ごはんは?俺との待ち合わせで食べられなかった?」


「いえ、めんたいこでごはん2膳食べてきました」


「がっつりか」


佐橋先輩が、呆れたように笑った。

うう、慌てて変なごまかし方をしてしまった。
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