思い出約束
海斗side


沙良ちゃん…


気づいたら抱きしめていた。




「俺が側にいるから…!!」

どんなに俊のことが好きでもいい。どんなに待たされたっていい。






沙良ちゃんを思う気持ちは変わらないから―


「かいとぉ!!」



そういってまた泣きだした。でも今度はワンワン泣いて。




―俺なら絶対泣かせないよ?






なのに




沙良ちゃんへの気持ちを知ったとき


沙良ちゃんが俊への気持ちも知った。




だから、今まで我慢ばっかりしてた。



でも、もう我慢の限界だよ!?



この場で言うのはおかしいかもしれない。でも…




今まで我慢してた分を全部言うんだ。


俺は




沙良ちゃんが














好き。
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