思い出約束
いつも通り、席につく。


斜め後ろの俊くんの机を見たけど、俊くんはまだ来てなかった。




「席につけぇー。」


担任の先生の声でさっきまで、ザワザワしてた教室が静かになる。


「今日は、みんなに知らせたいことがある―」


その先生の一言で、私の笑顔が消えた。




「谷原俊は、昨日転校した。」


ウソ…


「本人の強い希望で、誰にも言わないでほしいと。」



そんな…聞いてないよ!?



私はただ黙って聞いてることしかできなかった。




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