思い出約束
足がすくむ。



…せっかくここまで来たんだよ!?


話しかけなきゃ…!!



「俊くん!!」


叫ぶと、俊くんは驚いたようにこっちに顔を向ける


「は…春花!?」


俊くんは信じられないような顔をしていた。


「んなっなんで、ここにいるんだよっ!?」


動揺しながら階段を降りてきた。



「ごめん。その…えっと…。」


言葉が出てこない。


俊くんは、『なんだよ』というように、眉と眉の間にシワをつけた。


「その…。」



もう1回深く深呼吸して



「俊くんに…会いたくて!」


私と俊くん、


両方の顔が真っ赤になった。
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