思い出約束
「悪い。


おばあちゃんが…倒れたんだ。」



倒れた…



「それで、この近くにいい病院があって。」



まぁ、事故が全くの無関係って訳でもないけどな。



そう言うと、また笑って
空を見た。


神様は不平等だと思う。

なんで?なんで俊くんに
ばっかり辛いことが起きるの?



私は、また隠れて涙を流した。


「春花、ほら見ろよ。」



俊くんが指差した方を見た。


ドーン



「あっ」



花火が大きく打ち上げられた。



「綺麗…。」


花火に吸い込まれるような大きく、綺麗な花火だった


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