思い出約束
私達が診察室の椅子で座って待ってると、俊くんのおじさんが戻って来て、私達は一旦、家に帰ることにした。



「ただいま〜」


「遅かったじゃねーかっ!」


悠兄ちゃんはのんきに言う。


今日1日で、いろんな事がありすぎて、悠兄ちゃんが来たのは、ずいぶん昔のように思える。


「シカトかよっ!」


答える気力もなく、ただ階段を上がった。


チュン・チュン

「んっ朝だ…」


はっとする。今日から俊くんの病院に通うことにしたんだ。



ちょっと遠いけど、俊くんに会いたい一心で、向かった。



506号室。

トントン


「おはよう。俊くん」


ドアを勢いよく、開けた。

バキッ!



…バキ!?
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