思い出約束
何で…?



言葉が出なくなってしまった。



戸惑う私に俊くんが爆笑する。



「気づけよ。バカ!」



…バッ



「だから〜!!」


俊くんが眉と眉の間にシワをつけて、言ったあと顔を真っ赤にして…



「思い出したんだよ。」


そう、静かに言った。



「ウソ…」



本当に?本当に…?



ボロボロボロ…



何粒も何粒も…
涙がこぼれた。



「今までごめんな…」


ギュッ



俊くんが抱きしめてくれて、止まるどころか、ますます涙が溢れてきた。



< 96 / 119 >

この作品をシェア

pagetop