オオカミくんと子ブタちゃん
*****
バタン……
少し重たい扉が音を立てて閉まった。
大賀見に手を引かれて連れて来られた場所は、いつもお弁当を食べている屋上。
「話って…なに?」
私は風になびく長い髪を押さえながら質問する。
「今朝の話なんだけどよ…。」
めずらしく眉を下げて少し不安そうな表情の大賀見。
「……うん?」
「お前、親父がニューヨークで一緒に住もうって言ったらどーすんの?」
「……え?」
パパと一緒にニューヨーク………?
「俺はお前の親父が、娘をひとり日本に残して行くとは思えない。」
ーーーそんなこと、全く考えてなかった。
私は大賀見と一緒に、皆んなと一緒にいれると思って……
もちろん、パパの事は大好きで出来たら一緒に住みたいとも思ってる。
でも…パパと美咲さんとの新婚生活を邪魔したくない。
なにより、大賀見の傍を離れたくないよっ。
そんなこと言ったら迷惑かな?
「……私。」
下にあった視線を上にあげ大賀見を見つめると、ふわぁっと温かい大きな物に包まれる。
「お前…ずっと俺の傍にいろよ。俺から離れんな。」
ぎゅっと私を抱きしめる大賀見。
いいの?
迷惑じゃない?邪魔にならない?
大賀見の傍にずっといていいの?
「……いいの?私ってどこに行っても邪魔者なんだよ?」
そう…親戚からも邪魔者にされて、今度はパパと美咲さんの邪魔者になってる私だよ?
「馬鹿………、お前が邪魔者なわけねぇだろ。お前にずっと傍にいて欲しいんだ……。
俺にはお前が必要なんだよ。」
大賀見の言葉が私の心に深く突き刺さる。
ママが居なくなってから、そんなこと言ってもらった事が無かった。
目頭が熱くなって止めどなく涙が溢れてくる。
「ありがとう…私…ずっと、大賀見の傍にいるよ。」
私もぎゅっと力を入れて大賀見を抱きしめる。
嬉しいっ。
幸せすぎて怖いくらいだよ…………。
バタン……
少し重たい扉が音を立てて閉まった。
大賀見に手を引かれて連れて来られた場所は、いつもお弁当を食べている屋上。
「話って…なに?」
私は風になびく長い髪を押さえながら質問する。
「今朝の話なんだけどよ…。」
めずらしく眉を下げて少し不安そうな表情の大賀見。
「……うん?」
「お前、親父がニューヨークで一緒に住もうって言ったらどーすんの?」
「……え?」
パパと一緒にニューヨーク………?
「俺はお前の親父が、娘をひとり日本に残して行くとは思えない。」
ーーーそんなこと、全く考えてなかった。
私は大賀見と一緒に、皆んなと一緒にいれると思って……
もちろん、パパの事は大好きで出来たら一緒に住みたいとも思ってる。
でも…パパと美咲さんとの新婚生活を邪魔したくない。
なにより、大賀見の傍を離れたくないよっ。
そんなこと言ったら迷惑かな?
「……私。」
下にあった視線を上にあげ大賀見を見つめると、ふわぁっと温かい大きな物に包まれる。
「お前…ずっと俺の傍にいろよ。俺から離れんな。」
ぎゅっと私を抱きしめる大賀見。
いいの?
迷惑じゃない?邪魔にならない?
大賀見の傍にずっといていいの?
「……いいの?私ってどこに行っても邪魔者なんだよ?」
そう…親戚からも邪魔者にされて、今度はパパと美咲さんの邪魔者になってる私だよ?
「馬鹿………、お前が邪魔者なわけねぇだろ。お前にずっと傍にいて欲しいんだ……。
俺にはお前が必要なんだよ。」
大賀見の言葉が私の心に深く突き刺さる。
ママが居なくなってから、そんなこと言ってもらった事が無かった。
目頭が熱くなって止めどなく涙が溢れてくる。
「ありがとう…私…ずっと、大賀見の傍にいるよ。」
私もぎゅっと力を入れて大賀見を抱きしめる。
嬉しいっ。
幸せすぎて怖いくらいだよ…………。