わたしが幸せになるには
「もう暗いし送るよ」



「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」



私が話に付き合ってもらったんだから。



なんて思っていたら、



「早く、遅いから送る。危ない」



先輩はさきにスタスタと歩いて行った。



待ってと言っても止まってくれなくて、私も先輩の後を必死について行った。



普段は無愛想な人だけど、本当は優しいところあるんだ。



「何ニヤニヤしてんの。早く歩いて」



「ニヤニヤなんかしてません!先輩の歩くスピードが早いんです!」



身長180の先輩と150しかない私。



歩幅の大きさが全く違うから、歩くスピードも全然違う。



いつだって先輩と話すときも見上げる感じになる。
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