君の秘密の小説
とある日記のプロローグ
「ねぇー、なんか本ちょうだーい」
「新刊あったかなぁ~?あ、あった。はい」
「サンキュ」
これが毎朝の会話。
新刊が無いときは一度読ませて本を与える。
気に入っていた本だったら、
「あぁ、またこれか」
なんて言いつつ本をさらって行く。
そこそこの本なら、
「んーやっぱいいわ」
と言って断る。
面倒臭がりやのクセに変な所で几帳面で、効率がいいやつ。
しかも、「他人の不幸は蜜の味」なんて言って人の不幸を笑い、人にちょっかいをだしてくる構ってくん。
それが、私の目の前に座る、
和時 幸樹という男だ。