君の秘密の小説
出会いは高校生になった時と言うべきだろうか。
幸樹とは同じ中学だったらしい(・・・)。
なぜ、らしいのかと言うと……。
【answer】――――――
私自身、高校に上がって二年で幸樹と同じクラスになり、初めて同じ中学だと知ったから。
―――――――――――
自己紹介をして何ヶ月も立とうとするときに、偶然どこの中学なのかという会話を聴いたのだ。
「俺? 俺は桐中」
その言葉を聴いていなかったら、私は明日辺り幸樹に、
「幸樹って、どこの中学?」
と訊いているところだった。
いや、ホントに。
恥を掻く前に聴けてよかった。
でも、このままだとただそれだけで話が終わってしまう。
なので、私と幸樹がどのようにして今の関係になったのか、記していきたいと思う。