あの子の靴
『ここ。ここ。』
美波がいつも来る靴屋だ。

―カランカラン―


『おじさっ。…っえ!?』
そこにいたのはいつものおじさんではなかった。

『お店間違えたかな…。』
美波は一回外に出て看板を見ようとした。
―ガチャガチャ―
『あっ開かない!!』

するとそこにいた黒服の男が口を開いた。
「美波様ですね。
黒い靴はこちらですよ。」

美波はドキッとした。
『なんで!?なんで美波が黒い靴探してること知ってるの!?』
と思った。

「それはあなたの心が読めるからですよ。美波様。」
黒服の男がまた口を開いた。

『まぁいいか。黒い靴買ってすぐ帰ろう。』

「さぁ。ここですよ。好きなのを選んでください。」
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