笑顔のチカラ~笑う門には福来る~
フラフラになりながら、全力で走ってくるお兄ちゃん。
その場にいた人たちが、みんなびっくりしている。
お兄ちゃんは、眠っている海斗くんのそばに来て、手を握った。
「海斗、オレ頑張る。
頑張って治療して、絶対にまた全国大会に行く。
だからそのときまでこれ・・・お守りにさせてくれよ」
「それ・・・」
海斗くんのお母さんが、お兄ちゃんのそばに行った。
「これ、海斗の字ですよね?」
お母さんが泣きながら頷いた。
「海斗ね、あなたと出会ってから明るくなったの。
初めて会った日なんて・・・」