逆恋。〜アイドルに恋してる〜
え、えまって、えっととりあえず、
「さ、さえこさーーーーんっ!!!!」
「なぁに??ニヤニヤ」
何この人。
確信犯。
「紗栄子さんの苗字は?」
「野々原デスッ☆」
「なんで、優くんの姉だって教えてくれなかったんですか?」
「たのしみは後に取っとかなきゃね?」
「…。」
あぁ、気づけばよかったんだ…
弟さんの年齢、今思えば優くんと同じだし…
家にお邪魔する時も表札ちゃんと見ればよかったんだ…
「すいません…おじゃましました」
「ええっ!?なんで、莉央ちゃん帰るのっ!?」
「私、ファンですので。
こんなのダメです。
では、失礼しました。」
「あ、ちょっ、まて。」
ぎゃ、優くん…小さめの身長だから長身の、私とあんまり変わらない身長…
「下にあった車、莉央の?」
り、莉央って…!?
「は、はい。そうです。」
「ふーん、じゃ、乗せてって今からまた仕事だから。」
ええっ!?