癒えない傷
恋なんてしない
その夜
あたしは早退してからずっと寝ていた。
「千尋ー大丈夫だった~?」
ドアを開ける音と共に声が聞こえた。
「んっ。あ…裕菜…おかえり…
ってか もう7時じゃん!
帰り 遅くない?」
「え…べ…別に普通!普通!」
「ふ~ん…そっか…」
何故か裕菜はキョドってた。
なんでだろ…?
「あんた明日学校どうすんの?」裕菜が少しして聞いてきた。
「あした…か…
い…行くよ」
「ふーん…
んじゃお粥持って来から
食べたら寝な」
裕菜はあたしと違い
器用だ。
それに学級委員になるほど
責任感もある。
ちょっと怠け者グセあるけどね…
双子なんだから
似てるとこも…
なんて思う事もある。
そんな事を考えてるうちに
裕菜はお粥を持って来てくれていた。
食べた後寝た。
裕菜のお粥はおいしい。
あたしなんか…