癒えない傷


裕菜の…


裕菜の好きな人が…



祐…




あたしはあの言葉を聞いた後の

裕菜の声が聞こえなくなった今でも頭の中でリピートさせていた

“あたし……取っちゃうよ?”


何故か胸が痛い。



啓……



啓しか考えて無かったのに…

あたしの中は啓一色だったのに…


いつしか祐が
入ってきていた。


いつの間にか心の片隅に
祐がいるの。




裕菜…あたし…どうするべき?



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