癒えない傷


「ねぇ!裕菜は?」

休み時間。


どこを探しても裕菜が居なかった。



あれ…?どこ行ったのかな?




あの日以外は黙ってどっか行ったりはしなかった。


「周りに迷惑かけないように」

って委員会の呼び出しで
放送がかかって あたしが知ってても いつも言いにくるのだ。


「おかしいな…」


すると授業が終わるとトイレに駆け込んだ祐と付き添って行ってしまった健太が来た

あたしが一人。

というところに驚いた祐と健太は
「「アイツどこ行った?」」


と同時に聞いてきた。


真剣過ぎる眼差しに吹き出しそうになったのを堪え。


「いないの…」

と答えた。



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