癒えない傷

「千尋…大丈夫か?」


健太が気づいたみたい。


あたしだけでも…


あたしだけでも明るくしなくちゃ…


祐に何があったか…


あたしは分からないけど


あたしだけでも明るく振る舞えれば
少しは祐の今辛いことだって
忘れられるかもしれない。


あたしは涙を拭いた。


「目にごみが入っちゃって…;」


「そ…そうか…」



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