癒えない傷
ー祐sideー
今日…放課後
裕菜が…来た。
誰もいない教室に2人だけ。
休み時間…新田に言われて
教室に残っていたからだ。
「ねぇ…祐…「お前さ…千尋には何もするなよ?
あの図書室…お前が指図でもしたんだろ?」
しばらくの沈黙。
「なんでそう思うの?」
前の裕菜じゃない。
俺はそう感じていた。
「あの日の新田が…そんな感じだったから。」
一言でいえば直感。
「祐にはかなわないね」
裕菜は笑うと
そう呟いた。
「あたしが今日呼び出したのはね?
あたしと…付き合って?」
「は?」
「千尋…どうなっても知らないよ?」
「わ…分かった…」
嫌だ…
千尋…
でもお前を傷つける事はできねぇんだ。