癒えない傷
しばらく歩いた後…
「ここ…入るの?」
裕菜が止まった教室の前に立つ。
「そうだよ?」
コンピュータールーム…?
なんでだろ?
「なんでコンピュータールーム?」
「え?千尋と話したいなーって!いや?」
「え…いやな訳ないじゃん…」
この時何故か
分からないけど
「入らないほうがいい」
咄嗟にそう思った。
「今日あたしさ「早くっ!入ろ?」
あたしの言葉を遮るように
裕菜は言った。
裕菜なら…信じても…いいよね?
あたしは最後の裕菜への信頼をかけた。
裕菜…?
あたしはあなたを
信じてます。
あたしにとっては大切な人の中の一人だから。