癒えない傷
保健室
ー祐sideー
やけに廊下がざわついている。
「永田ー!」
「千尋!?」
そう叫ぶこえが聞こえた。
俺はなぜか廊下に飛び出していた。
「千尋…」
そう 言っていた。
坂田や仲のいい女子達が周りを取り巻いている。
俺はそれをかき分け
千尋を抱いた。
熱がある。
顔が真っ赤だ。
「千尋…」
俺は抱いたまた走った。
「保健室行ってきます。」
坂田に言った。
…………………
「スゴい熱じゃない!?」
保健の先生がびっくりしている。
俺はまだこの先生の名前は分からない。
「あ!誰かと思えば!」
「え?」
いきなり保健の先生は言う
「あなた!転校して来た風原くんね!
あたし笠野 楓(カサノ カエデ)
このコのいとこ!」
「え?まじすか?」
「そうよ?
あ!そうそう。確認しておくけど
このコの過去知ってて
付き合ってるのね?」
「……へ?過去…?」
「知らないの?
彼氏…よね?」
「彼氏じゃないですけど…
過去?」