癒えない傷
「……あ!千尋大丈夫!?」
笠野先生はしばらく黙っていた。
千尋の存在を忘れかけていたから笠野先生は思い出し 話題を反らした。
「過去「あ!いっけなーい!職員会議あるの!
お世話よろしくー!
寝かせておけばいいから!」
笠野先生は保健室から飛び出した。
「なんだよ……」
俺はソファーに横にした千尋をベッドに移した。
しばらく千尋を見ていた。
転校2日目…
いや…初日。
お前…千尋に恋をした。
正直今まで続かなかった俺。
全部告白されて
なんとなく付き合ってた
でも今回は 違う。
何か違うんだ
俺はその何かを感じ取った。
「千尋…」
寝ないつもりで来たのに。
俺は前の学校と同じで保健室が 寝室に感じてしまう。
「過去って…なんだよ…」