ガラスの靴を追いかけて…!?〈完〉
波田野くんがその様子を気の毒そうに見ながらフォローしてくれたのになるほどーと納得するもののやはり…気持ちの上では一度植えつけられた恐怖感はなかなか取り払えずにいる私に悪魔はしたたかな笑みで私を軽視してきた。
「その様子ならひとりで帰るのもしんどそうだけど…送っていこうか?」
普段なら…ムカッ腹がたち『結構です!!』というところだけど」戦意喪失していた私は思いっきり頷いた。
「ほんとに……?? よろしくお願いします!!」
その様子に面食らった彼は一瞬…沈黙したけれど…長いしなやかな腕に頬をのせてまた意地悪な瞳を細めた。
「まあ…。そんなにいうなら仕方ない…。」