ガラスの靴を追いかけて…!?〈完〉
「お前…この人混みのなか課長みわけるセンサーなんて発動させてないで今は自分のこと心配してろよ!!
どーでもいいならここでおろしてもらうぞ!!」
相変わらず血も涙もない暴言に…私はカッ…としたと同時にズキッ…と足の痛みを思い出し身をかがめた。
――でもあれは確かに課長だったんだ…。
一緒にいた人奥さんかな………それにしてはいつもより悲しそうな感じにみえた。
長身の長い足を絡めるのが何気に目にとびこみながら先ほどの課長の横顔が私の胸に残ったまま私達を乗せたタクシーは悪魔が探してくれた病院の前で止まった。