ガラスの靴を追いかけて…!?〈完〉
運命とは皮肉なもので…彼とのなれそめから腹にたつことばかりだが…初めて言葉を交わしたのは奇しくも社員食堂だった。
美味しそうなディスプレイが並ぶ社員食堂のガラスケースにこれ見よがしに目を輝かせながら空腹の私はまずは視覚で物色していた。
「いつまでみてんだよー!! こっちが決められないだろ!!」
立ち並ぶメニューに目移りしていた私に背後から浴びせられた言葉に私はひとまず謝りその場を譲った。
高身長のせいかショーウィンドーをかがみながら美味しそうな料理のディスプレイを睨む姿に整ったせっかくの顔立ちがこの仏頂面で台無しだと感じだのがその時の私の印象だった。