月を見上げる吸血鬼 完結

その時気付いた。

「つ、き。くびど……した、の?」

うまく話せないなりに聞いてみた。

もしかして私?

体が楽になっているのは月の血を飲んだからだ。

「つっ、き……わた、し?」

「あんまり憶えてないんだね。まーそれもそーか。」

月は気にしていないふうだったけど私は月を傷つけた後悔でいっぱいだった。

「うっ…ごめっなさ……」

今度はしゃくり上げてしまってうまく話せない。

「泣かないで。僕が居なかったら死んでたんだよ?もっと言ってもらいたいことあるんだけどなー」

「ありがと……」

「よく出来ました」

月は笑って私の頭を撫でた。
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