初恋フォルティッシモ
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「……失礼しました」
あれから生徒指導室に行った俺は、先生達に酷く叱られた。
最初は「本当はお前じゃないんだろ」とか言われたけれど、なんとか俺が割ったことを説明したら、
それをやっと理解した直後に先生に怒鳴られ、そのあと長々と反省文まで書かされたのだ。
…まぁ、今更こういうのも慣れてるけどな。
別に今始まったことじゃないし。
そして俺は今日から二週間くらい学校を停学になり、もちろん部活も出来ず、約1ヶ月後に控えていた定期演奏会の出場も禁止になった。
…じゃあ、しばらくは麻妃先輩に逢えないのか。
俺は独りになったあとそう思いながら、生徒指導室から教室に戻る。
戻ってきた頃には既に午後の授業は終わりを告げようとしていて、今はその国語の時間。
俺が教室に入った途端にクラスメイトの奴等はざわつきだしたけど、静かに軽く声をかけてきた仲間と一言二言話して、そのあと教室を後にした。
ちなみに先程、部活の顧問である木谷先生にも生徒指導室でかなり怒られた。
あなたのその行動で、大勢の人達に迷惑をかける、と。
そして、今回は大丈夫だったけど、大怪我をしたらどうするの、とも言われた。
中学の時にも、確か同じことを言われたな。別の先生に。
…怪我とか、別にどうでもいいし。