初恋フォルティッシモ

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翌日。


誰もいない屋上で、俺は独り寝転がる。

今は昼休み。結局昨日は、あれから本当にマンションに帰った俺は、サックスの教室に顔を覗かせることはなかった。

…当たり前だ。さっさと辞めてやる吹奏楽なんか。

俺は独りそう思うと、上に広がる大きな空に向けてため息を吐く。


……ついでに次の授業もサボるかな。


そう考えていたら…



「…?」



ふいにその時、突如屋上のドアが開く音がした。

その物音からしてどうやら誰かがここに上がって来たらしく、その足音は何故か俺の方に向かってくる。


……誰だよ。


俺はそう思いながら、だけど体勢は寝転がったままの状態でいると、その時すぐ傍で聞き覚えのある声がした。



「三島くん、」

「…?」



その声に、チラ、とだけ声がした方に目を遣ってみる。

すると、そこに立っていたのは…



「………なんだお前か」



アサヒだった。

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