初恋フォルティッシモ

俺はそう思いながら、麻妃先輩の言葉に仕方なく一番近くにあるプリクラ機を指差して言った。



「わかりましたよー。

んじゃコレ。小悪魔がいいっす」



麻妃先輩も、コレ気になるって言ってたし。

俺がそう思いながら言うと、先輩は「三島くんっぽいよねー」なんて言いながら早速その中に入っていった。


…ん?今のどういう意味だ?








「ねー三島くん、背景どれにする?」



プリクラ機の中に入ると、さっきと似たような選択画面が映し出されて、麻妃先輩がそう問いかけてきた。

目の前には、たくさんの背景画像。

…とりあえずカッコイイのがいい。でもそんなの無いか。



「…可愛いの以外で」

「えぇー」



だから俺がそう言うと、案の定俺の言葉に麻妃先輩は不満そうな声と顔。

「…これとか可愛いのに」なんていいながら、ブラックとピンクのハートが強調された背景を指差す。

…ハートって。マジかよ。



「…いっそ背景とか無、」



無くてもいいんじゃないすか?


俺がそう言いかけたら…

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