がっこうのひげんじつ。
「今宵さん、どうしたの?」

思い出した。古暦はじめ。それがこの子の名前だ。……だったよね?

「何でもないよ。ちょっと遅れただけ。」

「そっかぁ。……紙、落ちたよ。」

紙?ああ、あの手紙のこと。

って、ええ?ばれたらまずい!

「あ、ありがと。」

ふぅ、良かった。まさかあの手紙が他人に見られるとちょっとめんどくさいことになるかもしれない。まあ、いいか。でも、あの「ボク」の友達になると、どうなるか――。

「わからない、んでしょ?」

古暦君?なんで?

わからないって、まさか人の心を読んだの?

「その手紙……名もない「ボク」からの手紙、だよね。」

「知ってるも何も、」

ここで古暦君は一息おいた。

キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン。

「チャイムが鳴っちゃったよー!どうしよう!」

というか、こんなこと考えてる暇はない!急がないと!
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