サリフウリ魔法学園と神の子
「え?」



この、困惑した声に返したのは私ではなく実里だった。



「麗華に刀、持たしちゃダメなんだよ」



実里が焦り気味に伝える。


が、さらに困惑させてしまったのか眉にシワを寄せている。



「ふふっ、今なら戻れるぞ。私に許しをこい、魔界に帰るというのならな」



「ふざけるじゃねぇ!そんな事するわけないだろ!」



「…うっわぁ…あーあ、麗華のせっかくのチャンスだったのに」



帝がバカにしながら、悪魔にあざ笑う。


ゆっくりと、私は目を閉じる。


あと、5秒…3.2.1。


さっと、自分の辺りで刀を振り回す。


悪魔に届きもしない。それどころか、振り回した所から、10メートルは離れている。



「……覇っ!」



軽く刀を握る手に力を込めた。




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