スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
密着したカレンの体の柔らかさの前に
俺の自制心なんて太刀打ちできるはずなくて

外国の菓子みたいに甘ったるい、鼻にかかった声が
茶色く染め直された髪の透け感が
つややかな唇が

いちいち 俺を狂わせる。



「カレン」

「ん?」

「……足んない、」



艶めかしい叫びを聞く度に、自分が自分じゃなくなった。

いつまでも 何度でも

溺れるように彼女を愛した。
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