スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
「どうされたんですか?」
『いやさ。この前の撮影の時、リョウにニット帽預けたまんま帰っちゃったんだよね』
そういえば春木さんがそんな事を言っていた気がする。
『あれ映画の小道具だったんだ。明日の撮影で使うシーンあったの思い出して。今日取りに行きたかったんだけど』
電話を繋げたまま春木さんのデスクに近付くと、コートかけのてっぺんにそれらしきニット帽が引っかけてあるのを見つけた。
次一條さんに会った時に渡すつもりだったのだろう。
「グレーのやつですか?」
『そうそう!』
「ここにあるみたいですよ」
良かった!と一條さんが言った。
『ヒナちゃん、悪いんだけどそれ持って出てきてくれないかな?今事務所の裏に車つけるから』
「はい。わかりました」
『車、白のジープね』
電話を切り、急いで外へ出た。
『いやさ。この前の撮影の時、リョウにニット帽預けたまんま帰っちゃったんだよね』
そういえば春木さんがそんな事を言っていた気がする。
『あれ映画の小道具だったんだ。明日の撮影で使うシーンあったの思い出して。今日取りに行きたかったんだけど』
電話を繋げたまま春木さんのデスクに近付くと、コートかけのてっぺんにそれらしきニット帽が引っかけてあるのを見つけた。
次一條さんに会った時に渡すつもりだったのだろう。
「グレーのやつですか?」
『そうそう!』
「ここにあるみたいですよ」
良かった!と一條さんが言った。
『ヒナちゃん、悪いんだけどそれ持って出てきてくれないかな?今事務所の裏に車つけるから』
「はい。わかりました」
『車、白のジープね』
電話を切り、急いで外へ出た。