スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
「ヒナちゃん……俺、」


そっと唇を離した後、一條さんはもう一度私の名前を呼んだ。
目を見開いたまま呆然と固まっている私の顔を覗き込む。


何か言おうとしたけれど、喉が強張って声が出なかった。



「俺、ヒナちゃんのこと好きかもしんない。」

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