スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
「なに見てんだよ。スケベ」


背後から突然声をかけられ、心臓を鷲掴まれたかと思うほど驚いた。
振り返ると春木さんがいつの間にか部屋のドアを開けている。

いつ入ってきたのか、全く気が付かなかった。


「なんだっけ、それ」


近付いてきた春木さんが、私の手からアルバムをひょいっと奪う。


「うわ、懐かし。よく見つけたねこんなの」

「あの、嬉しくてつい……」

「ふぅん」


相変わらずの無表情で春木さんもアルバムをパラパラとめくる。

怒ってるのかな……?

感情が読めず、背中を冷や汗が伝う。


「そんなに好きかねぇ。俺の写真が」

「、好きです!」

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