スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
「ごめん」
逞しい腕の中で
優しい鼓動を聞いた。
「ずっと謝りたかった。巻き込んでごめん」
体の力が抜けていく。
抱きしめられたまま、二人一緒に床に座り込んだ。
一條さんのシャツには私の涙が点々と染み込んでいる。
「焦ってたんだ。ヒナちゃんの事取られそうで」
「とられる…?」
「まさか解雇するなんて思わなかった」
頭が上手くまわらない。
私が、誰に取られるの?
「……ヒナ、」
一條さんは一段低い声で私を呼んだ。
聞き慣れない響きに心が揺れる。
体を離し、見つめ合った。
「俺にしときな?」
この前よりもゆっくり重ねられた一條さんの唇は
しっとりと湿って、温かかった。
逞しい腕の中で
優しい鼓動を聞いた。
「ずっと謝りたかった。巻き込んでごめん」
体の力が抜けていく。
抱きしめられたまま、二人一緒に床に座り込んだ。
一條さんのシャツには私の涙が点々と染み込んでいる。
「焦ってたんだ。ヒナちゃんの事取られそうで」
「とられる…?」
「まさか解雇するなんて思わなかった」
頭が上手くまわらない。
私が、誰に取られるの?
「……ヒナ、」
一條さんは一段低い声で私を呼んだ。
聞き慣れない響きに心が揺れる。
体を離し、見つめ合った。
「俺にしときな?」
この前よりもゆっくり重ねられた一條さんの唇は
しっとりと湿って、温かかった。