スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
東京は毎日こんな風に日が暮れていたんだ。

前にもここから見た気がする。
でもそれはいつの事だったかな。


いつも自分のデスクから見えていた筈なのに
記憶に残っていないのは何故だろう?


窓と私を直線で結んだちょうどその間には、誰も座っていない空っぽのデスクがあった。



……あぁ、そうか。

真正面に春木さんがいたからだ。


私はいつだって
春木さんの事ばかり見ていたんだ。




『たまには写真の技術も教えてやるよ。』




沈む夕陽に重なるように
春木さんの声が聞こえる。
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