スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
気が付くと、その場に倒れ込んでしまっていた。

冗談みたいに体が熱い。
頬に当たっている床だけがひんやりと冷たくて心地よかった。


最後の仕事、しなきゃ。
春木さんが帰ってきちゃう。


でも、体が言うことを聞いてくれない。

気分が悪くて起きあがれない。




「どうしたんだろ、わたし……」




いいや。
少しだけ、このまま眠ろう。


少しだけ。



ゆっくり目を閉じると
すぐに意識が遠のいた。
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