スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
呆気にとられている春木さんを、ほとんど睨むように力を込めて見つめ続けた。
そのままどれほど時間が流れたんだろう。
「……はは、」
ふいに彼の頬が緩む。
「はは。あははははっ」
「何で笑うんですか!」
「力抜けるわー……」
春木さんの笑いが止まるのを複雑な気持ちで待っていると、彼はやがて膝についていた手を離して体を起こした。
「つくづく変なヤツだよなぁ。」
その穏やかな笑顔を見た時
私の心臓は大きく脈打った。
「……そうだな。」
春木さんは小声で呟いて、再び丘の下の夜景に目をやっていた。
私は夜景を眺めるふりをして、こっそり春木さんを見ていた。
優しい静寂がニ人を包む。
今、この瞬間を
そのまま写真に収めてしまいたかった。
あなたに少しだけ近づけた気がした、この夜を。
宝物みたいに大切に保管して、何度も何度も思い出したかった。
そのままどれほど時間が流れたんだろう。
「……はは、」
ふいに彼の頬が緩む。
「はは。あははははっ」
「何で笑うんですか!」
「力抜けるわー……」
春木さんの笑いが止まるのを複雑な気持ちで待っていると、彼はやがて膝についていた手を離して体を起こした。
「つくづく変なヤツだよなぁ。」
その穏やかな笑顔を見た時
私の心臓は大きく脈打った。
「……そうだな。」
春木さんは小声で呟いて、再び丘の下の夜景に目をやっていた。
私は夜景を眺めるふりをして、こっそり春木さんを見ていた。
優しい静寂がニ人を包む。
今、この瞬間を
そのまま写真に収めてしまいたかった。
あなたに少しだけ近づけた気がした、この夜を。
宝物みたいに大切に保管して、何度も何度も思い出したかった。