世界は案外、君を笑顔にするために必死だったりする。-deadly dull-
「最低なヤツだって思っただろ、俺のこと」
「...うん、まぁ、正直」
私の言葉に、はは、と青柳颯太は軽く笑った。
「そうだろうな。俺もお前と同じ立場だったらそう思ったと思う。けど、俺にはどうすればいいか分からなかったんだ。それで、ああするしかないとも思ってた。あの金平糖は、麻薬みたいなものだからな」
「麻薬...?」
「あぁ。使えば使うほどのめり込んでいく。同じ景色をみたい。たったそれだけの願いを叶えたいと一度でもあの金平糖を食べれば、アイツはやめられなくなる。色に執着して、あれ無しでは生きていけなくなる」
「でも、たかが金平糖でしょ?のめり込んでいくって言ったって、そんな本物の麻薬じゃないんだし」
「確かにあれを食べたところで色が見えること以外体には何の害もない。ただ、あの金平糖は普通の金平糖じゃない。数に限りがある。それに...」
そこまで言って、青柳颯太は言葉を詰まらせた。
泣いてしまうんじゃないか。
そんな表情だった。
何度そんな顔をさせてしまうんだろう。
罪悪感が膨らんでいく。
それでも、私は知りたい。
私は青柳颯太をじっと、真っ直ぐに見つめた。
青柳颯太も、私を見た。
そして、口を開いた。
「あの金平糖の最後の一つを食ってしまえば、アイツは盲目になってしまう。色どころか、輪郭さえも見えなくなるんだ」
「...うん、まぁ、正直」
私の言葉に、はは、と青柳颯太は軽く笑った。
「そうだろうな。俺もお前と同じ立場だったらそう思ったと思う。けど、俺にはどうすればいいか分からなかったんだ。それで、ああするしかないとも思ってた。あの金平糖は、麻薬みたいなものだからな」
「麻薬...?」
「あぁ。使えば使うほどのめり込んでいく。同じ景色をみたい。たったそれだけの願いを叶えたいと一度でもあの金平糖を食べれば、アイツはやめられなくなる。色に執着して、あれ無しでは生きていけなくなる」
「でも、たかが金平糖でしょ?のめり込んでいくって言ったって、そんな本物の麻薬じゃないんだし」
「確かにあれを食べたところで色が見えること以外体には何の害もない。ただ、あの金平糖は普通の金平糖じゃない。数に限りがある。それに...」
そこまで言って、青柳颯太は言葉を詰まらせた。
泣いてしまうんじゃないか。
そんな表情だった。
何度そんな顔をさせてしまうんだろう。
罪悪感が膨らんでいく。
それでも、私は知りたい。
私は青柳颯太をじっと、真っ直ぐに見つめた。
青柳颯太も、私を見た。
そして、口を開いた。
「あの金平糖の最後の一つを食ってしまえば、アイツは盲目になってしまう。色どころか、輪郭さえも見えなくなるんだ」