世界は案外、君を笑顔にするために必死だったりする。-deadly dull-
そして、秋祭り当日。

自分なりの精一杯のお洒落をして、秋祭りがある神社に向かった。


「日和ちゃん!こっちこっち!」


翡翠が手招きをしている方に、小走りで駆け寄る。


「わぁっ日和ちゃん可愛いね」

「翡翠こそ、可愛い」

「日和ちゃんには負けるよ。今日、頑張ってね」

「...うん」


そんな話をしていると、二人の姿が見えた。


「お待たせ、二人とも」

「どれくらい待った?」


坂瀬くんの姿を見て、鼓動が高鳴る。


「そんなに待ってないよ。ね、日和ちゃん」

「うん、待ってないから気にしないで」

「そっか、ならよかった」

「んじゃ、屋台回ってみるか」

「おう!行こう!」


坂瀬くんの待ちきれない、と言うような言葉に、私達は笑いながら屋台を回り出した。
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