世界は案外、君を笑顔にするために必死だったりする。-deadly dull-
次の日の朝。
駅から学校までの道を歩いていると、「ひよりん!」と呼び止められた。
「ん?あぁ、有理か、ビックリした」
有理はクラスで目立つ存在。
翡翠はあまり気が合わないだろうな、と言っていたけど、有理はそこまで話しかけにくい子じゃない。
「おはよ!ひよりんに会えると思わなかったよー!」
女の子らしくて小柄。
翡翠よりも上の辺りで結んであるツインテールは有理が動く度にピョンピョンと跳ねる。
「ねぇねぇひよりん」
「何?」
「坂瀬くんってカッコイイよね!」
「どしたの急に」
「ひよりんは思わないの?坂瀬くんがカッコイイって!」
有理は首を傾げて私を見る。
「うーん、分からなくはないけど」
「だってだって、坂瀬くんって完璧じゃん!優しいし、運動も出来る!」
「あぁ、確かによく言われてるね」
「もー、ひよりんってクールだなぁ」
頬を膨らませて私を睨むような表情をする有理。
有理は可愛いし、人気者。
男子で言う一番の人気者が坂瀬くんなら、女子で言う一番の人気者は有理なんじゃないかと思う。
「そういえば、何で突然坂瀬くんの話したの?」
「え?...あぁ!!」
私の質問に、有理は一瞬悩んで声をあげた。
「な、何!?」
「いたんだよ!そういえば!」
「いたって?」
「坂瀬くんが!電車に!」
有理はガクッと項垂れるようなジェスチャーをして見せた。
なるほどね。
坂瀬くんも電車通学なんだ。
駅から学校までの道を歩いていると、「ひよりん!」と呼び止められた。
「ん?あぁ、有理か、ビックリした」
有理はクラスで目立つ存在。
翡翠はあまり気が合わないだろうな、と言っていたけど、有理はそこまで話しかけにくい子じゃない。
「おはよ!ひよりんに会えると思わなかったよー!」
女の子らしくて小柄。
翡翠よりも上の辺りで結んであるツインテールは有理が動く度にピョンピョンと跳ねる。
「ねぇねぇひよりん」
「何?」
「坂瀬くんってカッコイイよね!」
「どしたの急に」
「ひよりんは思わないの?坂瀬くんがカッコイイって!」
有理は首を傾げて私を見る。
「うーん、分からなくはないけど」
「だってだって、坂瀬くんって完璧じゃん!優しいし、運動も出来る!」
「あぁ、確かによく言われてるね」
「もー、ひよりんってクールだなぁ」
頬を膨らませて私を睨むような表情をする有理。
有理は可愛いし、人気者。
男子で言う一番の人気者が坂瀬くんなら、女子で言う一番の人気者は有理なんじゃないかと思う。
「そういえば、何で突然坂瀬くんの話したの?」
「え?...あぁ!!」
私の質問に、有理は一瞬悩んで声をあげた。
「な、何!?」
「いたんだよ!そういえば!」
「いたって?」
「坂瀬くんが!電車に!」
有理はガクッと項垂れるようなジェスチャーをして見せた。
なるほどね。
坂瀬くんも電車通学なんだ。