王子様と魔法使い


「おはよ!」

「ん」

「お!は!よ!」

「うるせーな、おはよ」

「おぅ!」

朝教室につくなり俺に話しかけてきたのは
転校してきてからの友人三波 浩太。


挨拶しねーとうるさいが基本いいやつ。




それより、高坂は…まだきてねーのか。



「あれー、魔法使いさんまだきてないのー?」

「ホントだぁ。私の話聞いて欲しかったのにー!」

「私もー!」



魔法使い…。


「なぁ、浩太。」

「ん?」

「…その、魔法使いってなんだ?」

「は?」


やっぱり気になるもんは気になるもんで浩太に聞いた、が。


「魔法が使えるから魔法使いだろ」

何言ってんだこいつ、みたいな顔で見てくる浩太にマジであきれた。

こいつ、わざとか!?


「ちげーよ!高坂だよ!高坂のことみんな魔法使いって言ってんだろ?」

「あー、え?お前今まで知らなかったの!?」


嘘だろって顔で本気で驚いてる浩太。


流石にクラスのメイトなのに知ろうともしなかった自分に罪悪感が湧く。




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