Mission.N
翌日。

ジリリリリリ…!

けたたましく鳴っている目覚まし時計に手を伸ばすと、それを止めた。

目覚まし時計は7時を差していた。

「――うーん…」

ふとんの中で腕を伸ばした後、すぐに躰を起こした。

ベッドから出ると、部屋を後にした。

洗面所で顔を洗い終えると、
「夏梅、おはよう」

キッチンで朝食の用意をしていた兄が声をかけてきた。

「おはよう」

兄のあいさつを返すと、テーブルのうえに用意されている朝食に視線を向けた。

今日の朝食はトーストとハムエッグだった。

「紅茶飲む?」

キッチンから聞いてきた兄に、
「飲む」

あたしは答えた。
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