イレカワリ
気絶
ホテルの部屋の中は中央に大きなベッドが置かれていて、窓際に2人掛けのソファがあった。


大きな液晶テレビにゲーム機。


わりとなんでもそろっている部屋をあたしはグルリと見回した。


「ラブホは初めて?」


そう聞いてくる歩に、あたしはグッと押し黙った。


「マホは処女じゃなかったけど、ホテルは初めてなんだな」


歩はそう言いニヤニヤといやらしい笑顔を浮かべた。


「そんな事関係ないだろ、早くしろよ」


純がイライラしたようにそう言った。


「わかったよ」


歩はフンッと鼻をならし、ベッドに横になった。


「マホ、俺の隣に横になって」


歩にそう言われ、あたしは純を見た。


純は嫌そうな表情を浮かべていたけれど、黙って頷いた。


歩の言う通りにするしかなさそうだ。


あたしはベッドに近づいて、歩の隣に寝転がった。


ホテルの天井に散りばめられた沢山の星が目に入る。


歩はあたしの手を握り……次の瞬間、あたしの意識はプツリと途切れたのだった。
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