白い月

彼らのルール

「なあ、宏哉」

考えごとをしていたところに急に声をかけられる。

「なに?とっととノート写す事を勧めるけど」
「手を動かしてるから安心しろ」

聡史はノートに読めるような読めないような微妙な字(つまりは、汚い字)を書きながら、言う。

「でさ、このクラスに篠塚っているじゃん」
聡史の口から出された名前に、反応しかける。
篠塚は真琴の名字だ。

「うん。で?」
「あいつとお前って家近いんだろ?」
「あ~うん。確かな、どうかしたのか?」

聡史は誤魔化すように笑う。

「紹介してくんねぇ?」
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